前回の記事:失敗しない!モバイル(携帯電話・スマホ)の通話録音サービスの導入方法①
前回からの続きになりますが、今回は下記の②について書いていきたいと思います。
- 各キャリア毎の録音サービスの特徴と選び方
- 録音データを保存するサーバーの選択方法 ←こちら
オンプレミスかクラウドか、サーバースペック(主に保存容量)をどうするか、導入される企業様によって様々に選択が分かれる部分になります。
YouWire導入に際しての一般的な検討事項を挙げさせて頂きます。
目次
情報セキュリティポリシー上、クラウドを利用することは可能か。
既にクラウドにインフラを移行されているような企業様ですと、
自社のクラウドにYouWireを構築し、そこに音声データを保存しつつCRMとYouWireを連携させたりしているケースが御座います。
一方、情報セキュリティポリシーが非常に厳しい業界の企業様は、社内もしくはデータセンターにサーバーを設置してオンプレミスにて運用されています。
※特に金融系企業様はほぼオンプレミスとなっております。
クラウドではなく物理サーバーを選択する場合の「保守体制と障害時対策」の検討
ではクラウドサーバーではなくオンプレミスサーバーを選択する際に考えることは、物理サーバーの保守体制と障害時の対応についてです。
※もちろんクラウドでも同様に検討事項に挙がりますが、冗長化やバックアップ等の施策はクラウド側で対応されており、またSLAとして稼働率等やDR施策等が開示されています。
具体的には
- サーバーの冗長化
- バックアップの有無及び取り方
- 障害検知
に関して、各企業様で方針が変わってくる部分になります。
・サーバーの冗長化を行うか
遅かれ早かれサーバーには障害が発生すると考えた場合、録音をとることが出来ない期間が出てきます。
それを良しとするか、それとも初期費用、保守料金はほぼ倍かかりますが、冗長化してメインサーバー障害時でもサブサーバーに切り替えて録音を取ることが出来る体制にしておくか。
予算との兼ね合いもありますので、検討が必要な点になります。
・バックアップはどうするか
次に溜めている録音データ自体を守るためにはどうするかの検討になります。
こちらは、定期的にバックアップを検討される企業様が多く、手法も予算に応じて様々御座います。
例えば自社のNASに手動でコピーする方法から、(カスタマイズになりますが)自動で同期させる方法等が御座います。
・サーバーの障害検知を行うか
サーバーの稼働率を高めるためには、やはり障害発生にいかに早く気づいて復旧を行うかが重要になります。
一般的には
- サーバーへpingを飛ばしてサーバー自体の死活を監視
- サーバーステータス、アプリケーションエラーを毎時取得し、その情報を監視サーバーからメールで送る
などの方法があります。
他、アナログ的手法として
毎日サーバーにログインして録音データが届いているか確認する
など、こちらもお客様の求めるレベルとカスタマイズ費用を天秤にかけながら検討することになります。
サーバースペック(保存容量)に関して
クラウドのストレージ、オンプレミスサーバーのHDDの容量はどのくらい用意すべきか計算する必要があります。
モノラル音声の場合ですと、1GBあたり、約62.5時間分の録音保存が可能になりますので、必要なHDDのスペックの計算は以下になります。
(※ステレオの場合は約倍の容量が必要になります)
全体での1日平均通話時間 × 1ヵ月の営業日数 × 保存したい期間(月) = 保存しておく録音容量
※ちなみに、1TBでモノラル録音場合、約62,500時間分となります。
モバイルの通話録音サービスの導入方法のまとめ
主に以上のような事を検討しながら、どのようなサーバーにどういった構成で構築していくかを決めていきます。
また実際の導入に際しては
- Firewallの設定
- 他システムとのAPI連携
- 音声認識エンジンとの連携
など、様々なご要望に沿ったカスタマイズを実施することが多くなってきています。
今後機会があれば具体的な導入事例をご紹介していきたいと思います。
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