Amazon Connect Contact Lens + iPaaSで生成AI活用&他サービス連携を簡単に実現!– Amazon Connect アドベントカレンダー 2024

こんにちは、西山です。

Amazon Connect アドベントカレンダー 2024、初日の記事です!

クラスメソッドさん、クラウドビルダーズさんとギークフィードのメンバーによるAmazon Connect盛りだくさんのカレンダーです。

ぜひ他の記事もチェックしてみてください。

 

生成AIが世の中に登場し”ChatGPT”や”Claude”が一般的になってしばらくが経ちました。本腰を入れてビジネスに生成AIを活用する企業も増えてきているのではないでしょうか。

コンタクトセンターの領域においても生成AI活用は非常に注目されており、チャットボット、ボイスボットだけでなく、会話の要約やレポート生成、FAQ生成などその活用の幅は多岐にわたります。

 

私はコンタクトセンター領域に携わって10年弱ですが、その中で課題に感じることは以下の2点です。

 

  • CRM等CTIを活用した他システムへの連携コストの高さ
  • 新しい技術を業務に取り入れる難易度とコストの高さ

 

この2つはまとめると「変更容易性が低い」ということです。

コンタクトセンターを構築する際の要件定義に基づきそれに最適化された構成を組むため、リリース時点では完璧なものの、新たなニーズや世の中の変化に対して適応するにはそれなりのSIコストが必要になってきます。

 

そこで、iPaaSを活用して新しい技術やサービスに簡単に連携する方法をご紹介したいと思います。

 

iPaaSとは

 

はじめにiPaaSとはなにかについての紹介です。

iPaaSはIntegration Platform as a Serviceの略で、データやイベントを統合しサービス間連携を簡単にするサービスのことです。

詳しくは参考に以前に登壇した資料を参照ください。

 

 

 

Amazon Connect + iPaaSで実現できること

 

iPaaSを利用することで、Amazon ConnectのContact Lensの分析結果をCRMへ連携したり、さらに生成AIにデータ分析や加工をしてもらうことができます。なにより、その外部サービスの連携を都度開発する必要はなく、makeのGUI上で設定でき、さらにその組み合わせやパターンも柔軟に変えることができます。

つまり、変更容易性が非常に高く、PoCや新規サービス導入をすばやく低コストに実施することができます。

 

連携の全体イメージ図は下記になります。

この構成のメリットはAmazon ConnectのContact Lensの機能をフルで活用できる点です。

通話後分析を想定した構成となっていますが、Contact Lensで文字起こしや感情解析、キーワード特定などのAI機能を行ったうえで、Rulesで設定したカスタムルールに合致した通話のみをmake(iPaaSサービス)に連携させることができます。

もちろん全通話を連携することも可能です。

 

 

 

作成したサンプル

 

今回はブログのサンプルアプリとして以下を作成しました。

想定するシナリオはAmazon Connectで顧客がネガティブな感情となった通話を通話後に生成AIで分析し、結果をSlack通知するというものです。

 

 

Amazon ConnectのContact LensからRulesでEventBridgeを経由しLambdaをキックします。

LambdaはContact Lensの分析結果ファイルを取得し、会話の文字起こしデータを整形したうえでmakeのWebhookトリガーに渡します。

makeは文字起こしデータからなぜ顧客がネガティブになったかをBedrockで分析し結果をSlackへ通知します。

 

 

 

 

上記のmakeシナリオの中身をmakeのシナリオ画面で見ると以下になります。

構成図で書いたものとほとんど同じなのでどういった処理をしているかが簡単にわかりますね。

 

 

動作

 

Contact Lensの文字起こし結果

 

Customer: あもしもし? あの先日注目をしたスマホケースが壊れてたんですけど
Agent: あスマホケースのご注文誠にありがとうございますニシヤマですご利用いただきありがとうございます え?お困りのことを詳しくお聞かせいただけますでしょうか?
Customer: えー注文したのはアイフォン十四プロ用の ケースなんですけどえっと届いたケースの端っこがちょっと壊れてて うまくなんですかね?装着できなくて使えないんですよね?
Agent: あ承知いたしましたアイフォン十四プロ用のレザーケースですね えーお届けした商品に不具合があり大変ご迷惑をおかけしております申し訳ございません それではこちらから商品を配送させていただきますのでよろしくお願いいたします
Customer: はい承知しましたありがとうございます

 

Bedrock分析プロンプト

 

あなたはコンタクトセンターの専門家です。以下のやり取りは顧客[customer]とオペレーター[agent]のやり取りの通話記録です。
この通話では顧客がネガティブな感情を持っていることが検知されました。
なぜ顧客がネガティブな感情を持ったのかを分析し、顧客満足度を向上させるためにコンタクトセンターとしてどのようなアクションをすべきかをレポートとしてまとめてください。

{{1.text}}

 

Slack通知された分析結果

 

 

 

公開サンプルコード

 

EventBridge〜Lambda部分をサンプルコードとして以下に公開しています。

https://github.com/ippei2480/connect-contactlens-webhook-integration

 

サンプルコードの利用方法

パラメーターの設定

 

parameters-example.tsをparameters.tsという名前にコピーします。

appParameter内の各パラメーターを以下を参照して設定します。

 

key value
account アカウントID
region リージョン
eventBridgeRuleDetailType ConnectのRulesで発行されるEventBridge rulesのdetail type

参照ドキュメント

connectAnalysisBucketName Amazon Connectの分析結果保存S3バケット名
ipaasWebhookURL iPaaSのwebhook url

 

デプロイ

 

cdkアプリケーションなので、

$ cdk deploy

でデプロイ可能です。

 

デプロイ後はRulesのタイプを変えたり、Lambdaのソースコードを変更してiPaaSへ渡す情報をカスタマイズすることができます。

 

おわりに

 

生成AIが一般的になってきてどうビジネスの中で活用するかという点が重要になっている中で、iPaaSを使うとサンプルのように簡単に様々なサービスと連携することができます。

 

今回紹介したiPaaSのmakeは、ギークフィードで取り扱っているサービスになります。

興味がある方はぜひお問い合わせください!

makeサービス紹介ページ

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