目次
はじめに
こんにちは、エンジニアのYokomachiです。
この記事は、Amazon Connect Advent Calendar 2022の19日目の記事となります。
ギークフィードとクラスメソッドさんの有志が著者となっているアドベントカレンダーです。
本記事では、Amazon Connectでエージェントと顧客間の通話に割り込みする機能について、実際に試してその挙動を確かめてみます。
Barge live conversations | Amazon Connect
通話割り込み機能の概要
Amazon Connectではエージェントと顧客間の通話をモニタリングする既存機能があります。
この場合、モニタリングしている側は通話への参加などはできず、通話の内容を聞いていることしかできませんでした。
今回割り込み機能がリリースされたことで、モニタリングしている状態から強制的に通話に割り込むことができるようになりました。
通話の割り込みまでの流れは概ね以下のようです。
- エージェントAが顧客と通話を開始
- エージェントBが、エージェントAと顧客間の通話をモニタリング開始
- CCPでモニタリングから割り込みに切り替え
- エージェントA, Bと顧客間の三者間通話が開始
通話割り込み機能の有効化
- Amazon Connectインスタンスの「テレフォニー」設定から、「Enhanced calling and monitoring capabilities」の設定を参照します。「マルチパーティ呼び出しと拡張モニタリングを有効にします。」のチェックを有効化して、保存します。
- 通話割り込みを許可したいエージェントのセキュリティプロファイルに「分析と最適化」カテゴリの「リアルタイムコンタクト割り込み」の権限を付与します。※「リアルタイムコンタクトモニタリング」の権限があることが前提となります。
以上で通話割り込み機能の有効化は完了です。
通話割り込みを試してみる
では実際に通話割り込みを試してみます。
以下の例では分かりやすさのため、割り込みされる側をエージェント、割り込む側をスーパバイザとします。
通常のモニタリングを開始する
まずは通常通りエージェントが顧客との通話を開始します。
その後、割り込みする側のスーパーバイザがリアルタイムメトリクスからモニタリングを開始します。
モニタリングはリアルタイムメトリクスのエージェントのレポートから音声チャネルのアイコンをクリックして開始します。
リアルタイムメトリクスでモニタリングを開始すると、スーパバイザのCCPでエージェントと顧客間の通話の聞き取りが始まります。
スーパーバイザのCCPの上部に「Monitor」と「Barge」の切替ボタンが表示されていますね。
通話への割り込みを開始する
通話の割り込みをするためにスーパーバイザのCCPで「Barge」に切り替えます。
エージェント側のCCPに「Manager has joined the call」と、通話に割り込まれた通知が表示されました。
一方、スーパーバイザ側ではエージェント、顧客の各コネクションごとに「ミュート」「保留」「切断」ボタンが表示されました。
また、CCP下部のボタンは左から「ミュート」「保留」「クイック接続」「ナンバーパッド」「通話から退出」です。
いずれのボタンもエージェント側ではほとんど無効化されているのに対して、スーパーバイザ側では様々な通話の制御が可能なことが分かります。
特にスーパーバイザ側ではエージェントの音声を強制的にミュートすることが可能です。
強制ミュートを行う
「内部転送」と表示されているコネクションのミュートボタンを押下すると下図のようになります。
エージェントのCCPに「You’ve been forced muted」と表示され、強制的にミュートにされたことが分かります。
エージェント自身でこのミュートを解除することはできません。
エージェントが切断し、スーパーバイザと顧客間の通話に切り替える
エージェントが通話から退出すると、スーパーバイザと顧客間の通話に切り替わります。
逆にスーパーバイザ側が通話から退出すると、エージェントと顧客間の通話に戻ります。
まとめ
というわけでAmazon Connectの通話割り込み機能を試してみました。
Amazon Connect導入の際に時折お問い合わせいただく機能なので嬉しいアップデートでした。
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