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GS1 Web Vocabulary導入の有効性
GS1 Web Vocabularyを導入することによって、商品に関する情報をプログラムが認識しやすい形でwebページに記載することが可能となる。例えば、Googleは、検索者にとってより適切な検索結果を表示するために、Schema.orgで定義された構造化データを使用することを表明している。
その有効性は別のテーマ「Google・Yahoo!で上位表示可能性を高める標準仕様「GS1 Web Vocabulary」とは?」で確認を。
ここでは、「GS1 Web Vocaburaryの仕様」について説明したい。
GS1 Web Vocabularyの仕様
GS1 Web Vocabularyのコードは、JSON-LD(JavaScript Object Notation for Linked Data)というデータ記述言語で記述する。JSON-LDはSchema.orgが近年、普及を促進している言語である。一番のメリットとして、webサイト上に構造化データのコードを挿入する際に、人が読むHTML(Hyper Text Markup Language)部分と独立して記述できることが挙げられる。HTMLと構造化データで作成する担当者が異なる場合でも、互いの作業に影響を与えずに作業ができる。
項目一覧とWeb Markup Tool(Web Markup Tool for GS1 SmartSearch)を利用することで簡単にコードの生成が可能である。導入にあたっては、既に公開している自社サイトのソースコードに、生成したコードをそのまま挿入するだけで対応ができる。そのため、GS1 SmartSearchは、比較的導入が容易である。
Web Markup Tool for GS1 SmartSearchの仕様手順
①以下のURLにアクセスする。
https://www.gs1.org/1/smart-search-demo/
②英語版のサイトである(日本語版サイトはないので注意が必要。)
③通貨「YEN」と言語内容「日本語」で選択する。
④対象となる業態を「Retailer(小売店)」と「Manufacturer(工場)」のどちらか該当する、もしくは比較的近しい業態を選択する。さらに詳細に業態を選択することで、よりマッチした設定を行うことが出来る。以下が、詳細情報を入力するまでの画面遷移図になる。
Retailer
-Pruduct for sale
-Food,Beverage&Tobacco
-Beverages
-Fruit & Vegetables
-Meat & Poultry
-Dairy(Milk,Butter,Cheese,yogurt,Eggs&substitutes)
-Seafood(Fish&Shellfish)
-Other food product
-Wearable Products
-Clothing
-Foodwear
-Other wearable
-Other
Store location
Manufacture
‐Product
‐Food,Beverage&Tobacco
‐Beverages
‐Fruit & Vegetables
‐Meat & Poultry
‐Dairy(Milk,Butter,Cheese,yogurt,Eggs&substitutes)
‐Seafood(Fish&Shellfish)
‐Other food product
‐Wearable Products
‐Clothing
‐Foodwear
‐Other wearable
‐Other
‐Companylocation
⑤上記選択結果として、それぞれに必要情報をインプットする。
各項目に可能な限りインプットするほうがよいが、必ずしも全てを埋めなくても良い。
➅項目入力後、「Create JSON-LD markup…」をクリックする。
⑦クリックすると、下部に以下のようにJSONコードが出力されるので、このJSONをコピーし、対象となるページに設定する。
Web Markup Tool for GS1 SmartSearchの使用所感
本ツールを利用してみて、課題に感じたことが大きく2点ある。
1)各入力項目の入力内容がわかりにくいこと
2)入力に膨大な工数がかかること
1)各入力項目の入力内容がわかりにくいこと
本ツールは海外仕様であり、日本語(日本仕様)対応されておらず、項目設定に不都合があると言える。
(例えば、netContent(内容量)にグラムで記載がある場合、グラムの選択肢がないなど)
また、企業単位での表現方法が異なる場合の記載方法も課題であると考える。(例えば、食品で14粒,2袋入などの場合など)
こういったツールを多くの方に利用してもらうには、操作方法のわかりやすさはもちろん、何をどのようにインプットすればよいかが、
一目でわかるという視点も重要と感じる。
2)入力に膨大な工数がかかること
また、入力の手間という観点からも改善の余地がある。商品点数が少ない(例えば、数点程度)のであれば不便にも感じないが、
商品点数が数百以上に及ぶ場合、CSVなどを使った一括インポートや、各企業が使用している基幹システムとの連携などがないと、作業時間が膨大になると想定される。
作業工数が膨大になると、作業にかかる費用対効果としてのハードルが上がり、本ツールの使用に対するハードルも上がっていくと考えられる。
まずは一度チャレンジしてみてください!
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